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自分のペースで愉しむ、革のお手入れ。

革製品は、買ったその瞬間だけでなく、その後の“育ててゆく”愉しみがあります。
育て方はひとそれぞれ。

お手入れも、自分のペースで。たまにでも大丈夫。神経質になったり、難しく考える必要はありません。お肌のケアと同じで、乾燥が気になってきたら、保湿する。たったそれだけです。

革と共に過ごし、育てる時間を愉しんでみてください。

◆動画でのご紹介

【 genten 基本のお手入れ 】
gentenの革バッグ・財布の、基本お手入れ方法のご紹介です。

 ※ プレイリストが順番に自動再生されます。
 ※ 音楽が流れますので、音量にご注意ください。


< この動画の使い方 >

「 手順まとめ編 」
本編お手入れ動画の全体の把握にご覧ください。

「 本編 」
必要なパートをご視聴いただきながながら、一緒にお手入れをお楽しみください。

【 プレイリスト 】genten 基本のお手入れ動画
※ genten公式Youtubeに移動します

◆基本のお手入れ方法

レザーケアキットを使った、基本のお手入れ方法をご紹介します。気が向いたときに、ささっと。誰でも簡単に行えます。

※革の種類や加工の仕方によってお手入れ方法が少し異なる場合があります。シリーズごとの注意点については、後半でご紹介していますので、合わせてご参考ください。

レザーケアキット 5,500円(税込)。
防水スプレー、クリーム2種、馬毛のブラシ、コットン製クロスのセット。お手入れに必要なものがすべて揃います。

1.購入後すぐのケア

使い始めてすぐは、基本的にお手入れは必要ありません。革の自然な変化をお愉しみください。

ただし、水染みや汚れから守るために、使い始めに防水スプレーのご使用をおすすめします。
防水効果は次第に弱まるので、雨の多い時期は週に1回など、こまめにケアしていただくと安心です。

防水スプレーを使う前に、布で表面を乾拭きして、ほこりや汚れを落としておきます。
バッグを拭く布は、やわらかい綿素材がベスト。着古したTシャツなどを活用しても。

スプレーをよく振り、バッグから30~40cm離れたところから吹きかけます。霧の中をくぐらせるようなイメージでかかる場所が偏らないようまんべんなく。その後、30分以上置いて、定着させてから使用しましょう。

※スプレーは風通しのよい屋外で行ってください。室内で行う場合は、玄関先やベランダなど、換気を充分に行える場所をおすすめします。

2.しばらく使ってからのケア

しばらく使っていると、ハンドルを手にした時やバッグの表面に触れたときに「乾燥しているかも」と感じることがあります。その違和感が、クリームで革をケアするサイン。

乾燥して角が白っぽくなったバッグ。使っていくうちに革の変化に自然と気付くように。

gentenのクリームは、「デリケートクリーム(写真左/透明のラベル)」と「コンディショニングクリーム(写真右/茶色のラベル)」の2種類。

■デリケートクリーム

<使用時期>
バッグや財布の使い始め~使用中

<使用目的と効果>
潤いを与えることにより革は長持ちします。デリケートクリームで継続してケアすることで、革の表面が常に潤います。防カビ剤を配合しているのでカビ予防にも。

<使用後の表面の変化>
本来のツヤ革の風合いを損ないません。

■コンディショニングクリーム(油分が多いクリーム)

<使用時期>
バッグや財布を使い込んで、かさつきや色褪せが気になったら

<使用目的と効果>
ケアをしないで使い込んでいくと革が油分不足になり、かさつきや色褪せが生じ、柔軟性もなくなります。コンディショニングクリームでケアすることで、保湿に優れたホホバオイル※が浸透しツヤが出ます。防カビ剤を配合しているのでカビ予防にも。 ※ホホバオイル・・・メキシコやアメリカの砂漠地帯に生える木の種子から取れる自然由来の油分。

<使用後の表面の変化>
革本来のツヤ感が出てきます。

使い方はどちらのクリームも同じです。 まず、お手入れをしやすいように、バッグの中身をすべて出します。 クリームを塗る前に、全体を乾拭きし、金具や縫い目など、ほこりがたまりやすい部分は軽くブラッシング。

続いて、布にクリームをとり、染み込むまで馴染ませます。クリームをバッグに直接付けるのは、シミになるので、やめましょう。

爪が革に触れないように布を持ち、クリームを塗っていきます。
乾燥しやすい底面の角の部分から、全体へ。円を描くように。
キズがついてしまった時も、浅いキズであれば、同じようにクリームを塗って馴染ませると目立たなくなります。

3.保管の仕方

しばらくバッグをお休みさせたいなというときに。正しい保管の仕方をご紹介します。
まず、バッグをしまう前に、お手入れを行い、十分に自然乾燥させておきましょう。

型崩れを防ぐために、中に丸めた紙を入れます。新聞紙を使う時は、インクがバッグの内装に移るのを防ぐために、外側を無地の紙で包んで。

ほこりが入らないよう、持ち手部分まで布袋に入れて保管します。湿気がこもってしまうビニール袋は禁物。お買い上げの際にお付けする布袋をご活用ください。

乾燥剤や防虫剤を入れる場合、成分によっては革が反応して変色してしまうことがあります。革製品に対応しているものを選びましょう。

革のバッグは、湿気が苦手です。保管場所は直射日光が当たらず、できるだけ風通しの良いところや湿度の低いところに。クローゼットや押し入れに収納するときは、ときどき扉を開けて風を通しましょう。

◆シリーズごとのお手入れの注意点

革の種類によっては、お手入れに注意が必要なものも。代表的なシリーズのお手入れのポイントを簡単にお伝えします。
なお「暮らしのゲンテン」では、新作をご紹介する記事の最後にお手入れ方法を記載していますので、そちらも参考にしてみてください。

カットワーク、ミネルヴァ

■革の特性
植物タンニンのみでじっくりと鞣された牛革、ミネルバボックスとミネルヴァリスシオを使用。ナチュラルかつ最良質な牛脚油がタンナー秘伝の技で革の芯まで染み込んでいるので、使い始めは乾拭きのみで。乾燥が気になりはじめたり、長期間仕舞う前にはお手入れを。

■お手入れ方法
基本的なお手入れ方法と同じ。

■備考
凹凸の多いカットワークはブラッシングを念入りに。クリームを塗るときは、綿の手袋を使うと細かいところまで塗りやすい。

ゴートベーシック、フレスコ

■革の特性
シボがきめ細やかで比較的摩擦に強いゴート(山羊革)を使用。キズやシミがつきにくく、お手入れにあまり手間をかけたくない方にもおすすめ。

■お手入れ方法
基本的なお手入れ方法と同じ。

■備考
水に濡れてしまっても、乾いた布でさっと拭けばシミになりにくい。

タスカ

■革の特性
荒々しい表情を生かしつつもソフトに仕上げたバッファロー(水牛革)を使用。シボが多くキズやシミが目立ちにくいので、扱いやすい。

■お手入れ方法
基本的なお手入れ方法と同じ。

■備考
水に濡れてしまっても、乾いた布でさっと拭けばシミになりにくい。

ダイヤモンドパイソン

■革の特性
軽くて薄いダイヤモンドパイソン(ヘビ革)を使用。革本来のやわらかく、しっとりとした手触りを生かした風合い。

■お手入れ方法
お手入れは、うろこの向きに沿って乾拭きするだけ。防水スプレー可。

■備考
うろこが逆立ってきた場合は、あて布をして低温のアイロンをかけると、元の状態に近づけることができる。

ピアチェーレ

■革の特性
生後6カ月以内の仔牛の革、カーフを使用。表面を顔料などで仕上げていないため、水分が苦手でデリケート。

■お手入れ方法
爪キズが気になるときは、やわらかい布でこするか、コンディショニングクリームを少量馴染ませた布で拭く。クリームを使うとマットな風合いから艶のある質感に変化する。
※防水スプレーを使用する場合は30cm以上離したところから吹きかけてください。

■備考
水染みしやすいので、濡れた手で触らないように注意が必要。
※アルコールスプレー、ジェルを手に付けた際は、必ず手が乾いてから、触れるようにしてください。

アンティーコ

■革の特性
ベビーカーフを使用。ウォッシュ加工と熱乾燥によって繊維を凝縮し、革らしいシボを際立たせている。

■お手入れ方法
クリームは、色が濃くなりやすいので使い始めには使用しない。革が馴染んだ後、乾燥が気になる場合にのみ、デリケートクリームを少量ずつ使用する。
防水スプレーは、吹き加減によって色が白浮きする場合がある。30cm程度離して、霧がまんべんなくかかるように噴霧する。半日ほど乾燥させると、馴染んで跡が残りにくい。

■備考
水染みしやすいので、濡れた手で触らないように注意が必要。
※アルコールスプレー、ジェルを手に付けた際は、必ず手が乾いてから、触れるようにしてください。

gソフト

■革の特性
薄くすいて仕上げた、牛革を使用。軽さとやわらかさ、なめらかな手触りが特長。

■お手入れ方法
素上げ調でデリケートな素材のため、防水スプレーで膜を作ってから、クリームを使用する。
防水スプレーは、30cm程度離して、霧がまんべんなくかかるように噴霧する。かけすぎないように注意。
クリームは、綿の手袋や布に少量取り、薄くまんべんなく伸ばす。デリケートクリーム、コンディショニングクリームどちらも使用可。コンディショニングクリームの方がツヤが出やすい。

■備考
水染みしやすいので、濡れた手で触らないように注意が必要。
※アルコールスプレー、ジェルを手に付けた際は、必ず手が乾いてから、触れるようにしてください。



基本のお手入れ方法と代表的なシリーズのお手入れについてご紹介しました。
お手入れを行うことで、ご自身のバッグやお財布にますます愛着がわいてゆくものです。


とはいえ、お手入れに神経質になる必要はありません。
繊細であったり、少し無骨だったり。あなたに合わせて、革は育ってゆきます。
肩肘を張らず、バッグとの日々を自由に愉しんでみてはいかがでしょうか。



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